
酵素は熱に弱いので、摂取する温度によって、酵素の摂取量と密接に関係してきます。
酵素はタンパク質ですから、タンパク質が熱に弱いと言われれば確かに納得できますが、一体どれくらいの温度で酵素としての働きがなくなるのか気になるところです。
酵素と温度の関係について、早速ご紹介していきましょう。
酵素と温度について
酵素が熱に弱いと、よく聞きますが、少しでも熱を加えてしまうと酵素の働きがなくなってしまうのかというとそうではありません。
酵素に熱を加える温度や時間によって変わってくるんです。
酵素が働ける範囲の適温
酵素が働ける範囲は、48度くらいから酵素が壊れ始めると言われていますが、すぐに壊れるわけではなくて、温度によって壊れるまでの時間が変わってきます。
50度くらいなら、60分加熱しても8割以上の酵素活性が残っていますし
60度で60分加熱しても、約半分の酵素活性が残っていることになります。
70度を越えてしまうと10分経過後に働かなくなり、「死活」や「死滅」という状態になります

※資料はロンドンのサウスバンク大学より
酵素製品の熱加工について

酵素ドリンクは清涼飲料水に分類されますので、出荷前に加熱殺菌が義務付けられています。法令では、65度以上の10分程度加熱殺菌する必要があるそうです。
酵素サプリのカプセル加工や酵素のペースト状濃縮還元の際に熱加工が行われることが多いことから、酵素サプリや酵素ドリンクなどの製品の製造段階で、すでに酵素が失われてしまい、飲んでも意味がないのではないかと心配する人が多いと思います。
先ほどご紹介した表にもありますが、65度以上で10分以上加熱しても全ての酵素が死活してしまうわけではありません。
耐熱性酵素というものも存在していて、100度位でも死活しない熱に強い酵素もあります。
さらに、死活してしまった酵素は死菌と呼ばれて、死菌としてさらに発酵し続け、栄養素が豊富に含まれるという好循環が生まれているのです。
酵素を効果的に摂取する方法

酵素は熱に強いものもありますが、基本的に高温では死活や死滅してしまうものが多いので、熱を加えずに摂取することが大切。
酵素が多く含まれている野菜やフルーツは、生の状態で摂取すると良いので、サラダや生ジュースがおすすめです。
魚や肉の酵素を摂取する場合は、カプパッチョや刺身がおすすめ。
甘酒は市販のものは熱加工されているものが多いので、生甘酒がおすすめです。生甘酒は酵素が豊富で、夏バテ防止や疲労回復にも最適。熱を加えないレシピで楽しみましょう。

酵素サプリなどは、高温の白湯などでは飲まずに、常温や冷たい水などで飲みます。
酵素ドリンクは、割って飲む場合は、暖かい紅茶やお湯で割るのではなく、水や炭酸水やジュースで割って飲むのがおすすめ。
酵素は色々な種類がありますが、とにかく温めた状態で摂取しないと頭に入れておくと良いですね。
まとめ
酵素はわかっているだけでも、3000種類以上あると言われていますので、耐熱性の酵素が存在していたり、熱を加えて死活(活動停止)状態でも、さらに発酵して栄養を増やすものもあるなんて、酵素の世界は本当に奥が深いです。
酵素の種類や酵素製品の製造方法など、自分に合ったものを選んで、より効率的に酵素を摂取できれば、体内がより健康に美容にも働きかけて、楽しく過ごせそうですね。